20211227
嘱託医問題の解決を目指すシンポジウムと言うzoom研修会に参加しました。
おはようございます。
助産師の小柴です。
がんばれ助産院 自然なお産を取り戻せ
と言うKindle本をきっかけにこのシンポジウムに出会いました。
お産を扱う助産師の嘱託医となってくれるドクターがいないために
助産院の開業を中断したり、
諦めたり、
できなかったりと言うことが続いています。
その結果、
助産院で生まれる方も自宅で生まれる数も減っているのですが
2020年にはなんと0.47%にまで減ってきてしまったそうです。
ちなみに1番最高なのは2004年の1.05%でした。
これはもちろん全国平均で、
東京とか神奈川とかそういった大都市はもっと数が多く
地方に行けば行くほど少なかったと言うことになるのですが、
千葉県は、0.31%でした。
これはもちろん産む人が少なくなっていると言うのもあると思うのですが、
そもそも、産み場所が病院やクリニック以外にもあると言うことを
知らない人が多すぎると言う話も出ていて
知る権利として
産み場所を母子健康手帳を配る時に伝える
などのことをしなければいけないのではないかと言うお話も出ました。
助産院で出産するメリットとして
①助産院では家庭的な環境の中で
同じ助産師による妊娠中のケアや
妊婦検診そして分娩、産後の母乳ケアや育児までの
継続的なケアが受けられる
②また継続的なケアによって
早産や異常分娩等が減少することが大規模な研究で確認されている
③正常分娩が増えると結果的に医療介入を抑えることができる④
④それは結果的に医療費の削減や産科医不足などによる
過重労働の軽減にもつながると言うお話も出ていました。
そして妊婦さんができることとして
信頼できる、話を聞いてくれる助産師を探す決意をすること
と有りました。
そして、医療は何が困っているのか?という事に注目すると
それは苦情、紛争、訴訟なのだという事。
助産院で産むと言う事は
出産に関わるリスクをゼロにするのではなく
リスクを共有する信頼関係を作ることだと言うのです。
そうすると助産師自身の生活や時間にもゆとりができて安定してきます。
普段から継続的に関わりケアをしていると
その妊婦さんの体調の波がわかったり、
予測ができたり、
予防ができたりするので、
早産や異常分娩等が減少するわけです。
お産そのものはリスクが発生します。
つまりどこで産んでも出産することのリスクはゼロにはならないわけで、
どこで産もうと
誰が産もうと
いつ産もうと
出産する施設と出産に関わるリスクをゼロにするのではなく
リスクを共有する信頼関係を作る事。
それこそが妊娠中にする事な訳です。
と言う訳で、
早く寝て
米を食べて
身体を冷やさないようにしましょう。