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二十歳になる君へ

二十歳になる君へ

おはようございます。助産師の小柴です。

今月は三男の誕生日があります。20歳になります。

子育ては、長いと思いながらしてきたけれども、

過ぎてしまうとあっという間に終わってしまうのだと

先輩達が言っていたのを思い出します。

高校出た後の春、

進学したり、

就職したりといったことで、

家を出ると、

それが実家に帰省するということを除いて、

事実上家から離れる事になります。

私自身も思い返せば、

看護の短大に入ることをきっかけに

(お手伝いをするために、)家に帰る事はあっても、

数日居るともう自分のアパートに戻って

やりたいことやら

出かけたいところ、

やりたいことをし始めた時期で、

事実上の旅立ちであり親との別れの時でした。

その時は、全くその自覚は有りませんでしたが。

そして、上の子たちのときには、

まだまだ下の子たちもいたし

仕事が忙しかったり

実家の問題を抱えていたり、

とにかく自分自身が手一杯で

1つでも荷物を下ろしたい、

ちょっとでも早く育って欲しい、

自立してほしい

の気持ちばかりが先走って

深くそのことを考えることもなかったのです。

でもいよいよ3人目末の子ですから、

これが本当に私の子育ての終了期間が間近であると言うことを感じました。

もちろんパートナーができたり

結婚したり、

子供ができたり、

その孫をサポートしたりとするつもりでいますが、

基本的には大きな親の庇護の下から出て

自分の力で歩いて行かねばならない時期です。

彼にはこれから2年専門学校で学びを終えた後、

フランスに留学したいと言う目標があるそうなので、

そういう意味でも日本にいるのはあと2年かと思うと、

この1週間は貴重な1週間でした。

彼に夕飯を作ってもらったり

錦糸牛蒡を一緒に作るのを手伝ってもらったり

神社にお参りに歩いて行ったりしました。

最近、

断捨離の中で再度手に取った本の中に、

黒川伊保子氏の書いた『英雄の書』が有り読み返してみました。

その中の後半に、

島崎藤村の詩を父親に歌ってもらったと言うくだりがあります。

島崎藤村

遠き別れに たえかねて

この高楼にのぼるかな

悲しむなかれ わが友よ

旅の衣を整えよ

君がさやけき 目のいろも

君くれないの くちびるも

君がみどりの 黒髪も

またいつか見ん この別れ

黒川伊保子氏は本の中で

『不当な痛みがあったら、心からそのことを怒ろう。

背筋を伸ばし、旅の先へ、その先行くために、旅の衣を整えよう。

他人の見下しや揶揄を絶対に自分の卑下に変えてはいけない。』

と本の中で書かれています。

この言葉には、私自身も励まされ、奮い立たされました。

私も、いつかいつか息子に歌ってみたい。

いつか、伝えられるだろうか。

そんな目標をなんとなく手帳にメモしてみました。

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