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読んで思った事。助産師の独り言。

2019/05/10

星野リゾートの星野佳路(ほしの・よしはる)さんが、国際的なホテル業界のコンベンションに参加した時の話をしましょう。いま、世界のホテル業界で日本の「おもてなし」という考え方が話題になっているので、ハイアットグループの社長が日本のホテル経営者に「最近、おもてなし、おもてなしと盛んに言われているけれど、あなた方の言うおもてなしとは一体何なのか」と聞いたそうなんですね。そうしましたら、ある日本の大きなホテルの経営者が、「それは、日本が得意とする、親切・丁寧・キメが細かい・迅速・正確なサービスのことです。それをおもてなしと呼んでいます」と答えたと。それに対してハイアットグループの人たちから「それはパークハイアットでもやっていますよ。我々がやっていることと何が違うんでしょう」と言われて、そのホテル経営者は返す言葉がなかったそうなんです。

その時、星野さんが口を開きました。「待ってください。あなた方のサービスとは全然違うんです。パークハイアットやリッツカールトンでやっているのは、バトラー(Butler;イギリス貴族に仕える執事。主人のあらゆる要望を叶えるために尽力する)サービスですよね」と。つまり、お客様がご主人様で、ホテル側は召使い・執事という上下関係が成立していて、サーブ権はご主人様であるお客様が持っている。レストランのこの席を予約しろ、硬い枕を持ってこい、そういうあらゆる注文を上から執事に出す。それを執事が下で受け止めて、正確・丁寧・迅速なサービスで細かく返すという仕組みですよね。それが西洋のサービスだとしたら、日本のおもてなしは全く違います。日本では、ゲストとホスト(旅館やホテル)は同じレベルであり、サーブ権はむしろホスト側が持っている。自分たちの世界観をゲストにプレゼンテーションし、ゲストは滞在中、その世界観を受け入れて楽しむものです。茶の湯とかがそうですよね。これが「日本のおもてなし」という考え方でありハイアットなどとは違うんですよ、と星野さんが話したところ、聞いていた人たちは「なるほどね」と納得されたそうです。

なるほどなぁ。

産婦さんと助産師も同じレベルにあり、助産師のお産の世界観をプレゼンして、(上手く伝わる様に出来る様になりたい!)お産や育児を楽しんでもらいたいなぁ。

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